せん妄とは意識障害の一種で、意識の混濁や錯覚、異常言動、異常興奮などの症状が現れる状態のことです。せん妄は夜間に悪化する傾向があり、夜間にのみ発症するせん妄のことを特別に夜間せん妄といいます。脳血管障害や血管性認知症、アルツハイマー病患者におきやすい症状のひとつです。
夜間に必要なおむつ交換や体位変換などの介護を行うことです。介護保険の地域密着型サービスでは、夜間対応型訪問介護と、24時間対応の定期巡回・随時対応サービスが該当します。介護にあたる家族の負担軽減や認知症高齢者の在宅生活の維持向上を図ることを目的としています。ナイトケアともいいます。
民間事業者が運営する施設で、食事の提供、介護の提供、洗濯・掃除等の家事、健康管理などの日常生活を送るうえで必要なサービスが付いていて、バリアフリーなど高齢者が暮らしやすいよう配慮された住まい(個室)のことです。入居者の自立度に応じて、介護付、住宅型、健康型などの種類があります。
特別養護老人ホーム(特養)において、ユニットケアに対応した共同生活の環境に併設されている個室のことです。特養では従来相部屋が主流でしたが、ユニット型にする事で、個別的な細やかな介護ケアが望めるだけでなく、個室に移行する事によって利用者のプライバシーへの配慮が十分になされるというメリットがあります。
介護ケアにおける手法の1つで、10人程度の少人数のグループを1ユニット(生活単位)とし、家庭的な環境のなかで一人ひとりの個性や生活リズムに応じて暮らしていけるようにサポートする手法のことです。ユニットごとにトイレ・リビング・キッチンなどの生活環境が作られ、従来の大人数を対象にしたケアよりも、きめ細やかな介護ケアを可能となります。
フランスで考案された新しい認知症ケアの手法で、ケアをされる患者さんと、一人の人間として向き合う事から生まれる認知症ケアのことです。見る、 話す、触れる、立つという4つの方法をもとに、「病人」ではなく「人間」として接することで、寝たきりの人が歩けるようになったり、攻撃的だった人が穏やかになるなど、嘘のように円滑にコミュニケーションが取れるようになることから、魔法の認知症ケアと呼ばれています。
介護保険制度においては、65歳以上で要介護認定の結果、要介護1~5と認定された人(第一号被保険者)。また、40歳以上65歳未満で政令で定められた特定疾病により要介護状態にある人(第二号被保険者)。
身体や精神に障害があり、原則として6ヵ月以上継続して、食事、入浴、排泄等の日常生活の基本的な動作に助けが常時必要と見込まれる状態のことです。介護保険制度において、要介護の認定を受けた状態をさします。在宅サービスと施設サービスが利用できます。
介護保険制度において、対象者の介護を必要とする程度を表した区分のことで、介護保険制度を利用する上での介護の度合いを表したものです。軽い順から、要支援1・要支援2・要介護1~5の7区分あります。
介護保険制度において、被保険者より介護申請が出された場合に、申請を受けた市区町村が、訪問調査の結果と主治医の意見書などを参考に、介護の必要の有無および要介護度を審査・判定し、介護保険支給の対象であると認定することです。
要介護認定を受ける人が、介護にどれくらい手間がかかるのかを、時間であらわした指標です。この指標(時間)が長いほど介護度が高く設定され、要介護認定の判定基準として用いられます。
要介護認定をされてから、次に更新を行うまでの期間のことをさします。介護認定は有効期間が定められていて、この有効期間内にサービスが利用できる仕組みです。有効期間は原則6ヵ月となっていて、高齢者の心身の状態は変わりやすいため、要介護認定は定期的に更新を行う必要があります。認定の有効期限が終了したあとも引き続き介護保険サービスの利用を希望する場合には、認定の有効期限が終了する前に更新申請を行わなければなりません。
介護の必要性に関係なく環境的・経済的に自宅で生活することが困難な高齢者(65歳以上)を対象とした施設です。一方、中~重度の介護を必要とする高齢者が対象の介護施設は、特別養護老人ホーム(特養)といい、目的・入所基準は大きく異なります。
要介護状態となるおそれがある状態で、要介護認定において要支援1または2と認定された人のことです。介護予防サービスが利用できます。
要介護状態となるおそれがある状態のことで、身体上または認知症などのため、炊事や洗濯など日常生活に介護が必要となる状態の軽減、悪化の防止のための支援が必要な状態が6ヶ月にわたり継続している状態です。介護保険では、要支援1、要支援2に該当する状態のことです。
介護認定において要支援1、要支援2に認定された人を対象とした介護保険の給付のことです。介護予防サービスともいい、要介護になるおそれのある高齢者に対し、デイサービスや訪問介護などのサービスを提供することで自立した生活を維持し、社会的孤立解消を目指します。